熊野三山に行きました

熊野に観光してきました。

熊野と言えば古事記日本書紀の日本神話で頻繁に登場する地名です。話すと長くなるのでめっちゃ短く解説します。日本神話の様々な場面で熊野が出てきますが、基本的に死と結びついている場面に多く、古来から神秘的な場所として認知されていたと考えられます。日本神話の中では出雲や日向に並んで重要な場所といえるでしょう。また日本神話内の神は大きく天津神国津神の2つに分類されますが、事実上それぞれ『高天原系』と『出雲系』という風に読んでしまっても差し支えないと思います(実際にこのように分類している人もいます)。そのように分けた場合、熊野は出雲系(国津神)の関わりが深い場所です。

ということで熊野にずっと行きたかったのですが、交通機関がなかなか厳しい地域なので今まで行けていませんでした。今回いろいろ調べて行くことができました。今回は今後熊野に行きたいという方のためにも行き方も含めて書いていきます。

前回と同じくマイマップを作ってから旅行に行きました。

catatsuy.hateblo.jp

ということで以下がマイマップです。

旅行に必要な事前知識

熊野三山を回りたい場合は和歌山県三重県の県境の和歌山側にある新宮駅の周辺を拠点にするのが便利です。というのも熊野三山の公共交通機関について整理します。

という状況なので新宮駅が一番便利です。うまく考えて回れば紀伊勝浦駅という選択肢もありえますが、新宮駅は交通の要所でビジネスホテルなども充実しているのでホテルの選択肢も多いです。ただ紀伊勝浦駅の方が近くに漁港があるので、ご飯が美味しいというメリットもあります。新宮駅紀伊勝浦駅も特急の停車駅なのでどちらを選ぶかは好みだと思います。今回の旅行では新宮駅を拠点にしました。

また『熊野は遠い』という現実を覚えておきましょう。新宮駅名古屋駅から特急南紀で3:30かかります。また特急も1日に4本しかなく、行ける時間も帰れる時間もかなり限られます。事前に調べて把握しておきましょう。

それに合わせて重要なことがあります。特急南紀名古屋駅8:05発が始発です。前日に名古屋などに泊まったとしてもそれ以上早く電車に乗ることはできません。また後述する『南紀熊野古道フリー切符』はJR東海の窓口でしか購入することができないので早めに名古屋駅に行く必要があります。新幹線のぞみの始発は品川駅6:00発の名古屋駅7:28着です。名古屋駅の窓口は結構混んでいるのと『南紀熊野古道フリー切符』は割とレアな切符みたいで、職員の人もあまり詳しくありません。そのため30分は余裕を見ないと切符の入手が難しいです。そのためには始発か、その次の品川駅6:07発の名古屋駅7:34着のものに乗るしかありません。このように熊野観光を公共交通機関で行う場合は時間との戦いになります。本数が少ないため1本で遅れるとかなりの時間が無駄になります。気をつけましょう。

南紀熊野古道フリー切符

南紀熊野古道フリー切符はJR東海の窓口でしか購入できない、レアな切符です。しかしフルに使うとものすごいお得です。私の場合1万円以上得になりました。

南紀・熊野古道フリーきっぷ|お得なきっぷ詳細情報|JR東海

新宮駅から熊野観光する場合は『中辺路コース』のものを買います。名古屋駅からだと9,780円です。これ一枚で名古屋からフリー区間内(熊野市~紀伊勝浦間なので新宮駅も含まれます)までの特急の指定席が往復で1枚ずつ無料になります。名古屋駅新宮駅間の乗車券と特急指定席を合わせて7,390円かかります。これだけでもフリー切符がかなりお得であることが分かると思います。それにプラスしてフリー区間内は自由に電車を使えます。重要なのはこのフリー区間内は特急の自由席も使えるという点です。

新宮駅から紀伊勝浦駅までの電車を普通電車に絞ってしまうと1時間に1本あるかないかという程度になってしまいます。特急も含めば時間帯によっては1時間に1本以上になります。新宮駅から紀伊勝浦駅は普通電車であれば片道240円ですが、特急の場合は特急料金がかかるので1,410円です。フリー切符を使えばこの料金差を気にせず旅行できます。しかも3日間はいくらでも使えます。

このフリー切符の威力は電車だけにとどまりません。実はバスでもフリーパスが使えます。先程紹介した新宮駅から熊野本宮大社に行くバス、紀伊勝浦駅から熊野那智大社に行くバスはどちらも対象です。ただしJR東海ではバスのフリーパスは受け取れません。実際に使うには新宮駅前か紀伊勝浦駅前の受付でJR東海でもらった交換できる券をバスのフリーパスに交換してもらう必要があります。ただ一度交換してもらえれば有効期間中はずっと使えます。新宮駅から熊野本宮大社は片道1,540円。紀伊勝浦駅から熊野那智大社は往復で使えるフリーパスが1,000円かかります。これらの料金がなくなる上に、わざわざお金をバス内で出す必要も無くなります。

このように超お得なのでぜひ使うべきなのですが、先程も説明したようにJR東海の窓口でしか購入できなかったり、期間があったりと条件が複雑なので難しい切符です。使う場合は自分に合った切符なのかよく調べてから使ってください。

それと電車の本数が少ないので一本でも遅れると厳しい感じです。以下のように緊張感のある旅行になります。

熊野三山観光

熊野那智大社

初日は熊野那智大社に行きました。ただ熊野那智大社は回るところが多いので初日よりも余裕がある中日に行くのがおすすめです。紀伊勝浦駅からバスに乗っていきます。バスは1時間に1本あるので時間を確認しておきましょう。また熊野那智大社の中には宝物館があるので、ぜひ観に行きましょう。

熊野交通株式会社|乗合バス|時刻表、運賃表

紀伊勝浦駅は漁港が近く、マグロが有名で美味しいので是非ご飯を食べていきましょう。

駅前には足湯もあります。

観光地は熊野那智大社青岸渡寺です。

古い道が多くて歩きにくくて楽しいです。

古来から進行された滝。熊野那智大社に来たら絶対に行きましょう。

熊野那智大社は大門坂から登っていくのもメジャーです。バスで途中下車できます。私は熊野那智大社から下りで行きましたが、道が安定しないので下りより登りの方が楽だと思います。それと登りの方が一般的です。

熊野本宮大社

熊野本宮大社新宮駅から1.5時間に1本程度出ているバスに乗れば行けます。バスの本数はそんなに多くないのでちゃんと考えて行きましょう。

今回の旅行でLTEが切れることはありませんでした。かなり山の上にあるのにドコモのLTEは素晴らしかったです。

熊野本宮大社は実は水害にあっていて、今ある位置は元々あった位置とは違います。元々あった場所は大斎原というところです。

熊野本宮大社は水害にあったこともあり、回るところは熊野那智大社より多くはありません。初日に回るというのが良いと思います。

ということでちょっと時間が余ったので近くの湯の峰温泉にも寄ってきました。ここでは温泉に入ることはもちろん、本物の温泉卵を食べることができます。

湯の峰温泉に行くのもフリーパスを使えば追加料金なく行けるので、バスの時間を考えれば行くことができます。ただそんなにバスの本数がないのでよく考えて行く必要があります。新宮駅から熊野本宮大社もバスの本数はそこまで多くないので、以下の時刻表をよく確認して回りましょう。

熊野速玉大社・神倉神社

最後は新宮観光です。新宮駅から自転車で行ける範囲で熊野速玉大社と神倉神社があります。道自体は自転車が漕ぎやすい地形なので比較的楽に回ることができます。自転車は駅前でも借りれます。私は泊まっていたホテルで自転車を貸し出してもらえたのでそれを利用しました。ただし神倉神社はちょっとした山の上にあって石段を登る必要があるので注意してください。

須賀神社もあります。境内に資料館もあるので両方行きましょう。

まとめ

以上が3日間で回れます。南紀熊野古道フリー切符の有効期間も3日間なのでフルで活用できます。熊野は神社好きなら絶対に行きたい場所の1つです。車がないと回るのが難しい場所の1つではありますが、電車・バスを組み合わせれば熊野三山全部しっかり回ることができます。熊野観光したい方は参考にしてください。