ポエム:バックスラッシュと半角円記号
注:これは脈絡のないポエムです。
丸付き数字①やローマ数字Ⅰとかは昔は『機種依存文字』と呼ばれてメールなどで使ってはいけない文字として認知されてきた。
メールに関しては様々なサーバーを経由して、その過程で文字コードの変換もされることがあるので、メールなどで使ってはいけないというのは現在でも正しい。しかし①やⅠに関してはUnicodeに含まれているのでUnicode(を使用した文字符号化方式であるUTF-8などを使えば)ではいわゆる機種依存文字ではない。
しかしそんな中で『機種依存文字』とはあまり認知されていないが、もっと深刻な問題が起こる文字が存在する。
それは半角の円記号だ。これはASCIIコードで元々バックスラッシュが割り当てられていた0x5c
に日本語版のWindowsなどで半角の円記号を割り当てていた。その後に世界の文字コードを統一したUnicodeではバックスラッシュと半角の円記号は別々に定義された(U+005c
とU+00A5
)にも関わらず、日本語版のWindowsでは過去の互換性のためにU+005c
とU+00A5
の両方に半角の円記号を割り当ててしまった。これにより日本語版のWindowsではバックスラッシュと半角の円記号を入力し分けることができなくなってしまった(フォントを変えるとかバイト列を見てみるとか以外の方法を知っている方がいたら教えてください)。
Macなら \ ¥ という風に出し分けることは普通にできる。
昔は機種依存文字だから〜なんて言っても『どうせWindowsしか使わないし』みたいな感想を抱く人も多かった。個人的にはこの状況を変えたのはiPhoneだと思っている。iPhoneは小さいMacなのでWindowsで正しく表示されるものもiPhoneでは正しく表示されないと言うことは普通に起こりうる。特にこの半角の円記号なんかはいい例だと思う。
さらに半角の円記号が問題だと思うのは円記号は通貨の単位なので料金に使われるところ。しかも韓国語版Windowsではバックスラッシュは半角のウォン記号になるのもさらに問題を深刻にしていると思う。
半角の円記号を使って料金を表示しているつもりが、韓国語版Windowsを使用している人にはウォン記号で表示されてしまう。これで契約時にトラブルになった話とか自分は聞いたことがないが、実際ないのか心配だ。
またこれは業務上無縁ではなく、以前自分の会社のインターン募集ページで給与のところに半角の円記号のつもりでバックスラッシュが使われていたことがあった。これは私の方から担当者の人に事情を話して修正してもらったが、おそらく探せばまだあるのではないかと疑っている。
なんでこんな話を改めてするのかというと、今日諸事情によりOffice 365 Businessについて調べていたところ、なんと公式ページで誤ってバックスラッシュが使われているのを発見してしまった。
中規模企業・組織 1-300 名まで | 製品情報 | Office 365
Office 365について調べてたらバックスラッシュが出てきて、このページは日本語版Windowsで見ることが想定されているのかーという気持ちになっている https://t.co/XtmDO2H1Oi pic.twitter.com/jZSdbeU7rM
— 麺類 (@catatsuy) 2015, 9月 15
こういうのを見るたびに韓国語版Windowsではウォン記号になるのに大丈夫なんだろうかという気持ちになる
— 麺類 (@catatsuy) 2015, 9月 15
未だに日本語版Windowsでバックスラッシュと円記号を入力し分ける方法知らないんだけど、本当にないんだろうか
— 麺類 (@catatsuy) 2015, 9月 15
おそらく日本語版のWindowsでしか動作を確認してないのだろうと思う。早急に改善して欲しいと思うが、そもそも日本語版のWindowsでは入力し分けることも、正しく入力されているか確認することもかなり難しいと思うので、この事故を防ぐのはかなり難しいと思う。HTMLであれば円マークは文字実体参照¥
で表現できるので、これを使えばいいのだけどHTML以外で使えないのが悲しい。
この問題は結局どのようにして防げば良いのだろうか。企業研修のようなもので機種依存文字を使わないといった教育をすればいいのだろうか。